≪麻薬、「ネックレス」で輸入 隠蔽工作か≫
麻薬オキシコドンの錠剤を密輸したとして、麻薬取締法違反容疑でトヨタ自動車の常務役員、ジュリー・ハンプ容疑者が逮捕された事件で、小包は「ネックレス」の品目で輸入されていたことが19日、警視庁への取材で分かった。錠剤は小包の底や紙袋に分けて入っており、警視庁は輸入を禁じられていることを知りながら隠蔽を図ったとみて捜査している。
警視庁によると、小包の中には縦7センチ、横10センチ、高さ3センチ程度の紙製とみられる小箱が入っていた。小箱の中には玩具とみられるネックレスやペンダントが入っており、錠剤は箱の底や一緒に入っていた紙袋、ペンダントケースの底の3カ所に隠されていた。
オキシコドンは鎮痛剤として処方されることもあるが、警視庁は現段階でハンプ容疑者が錠剤が必要な状態ではなかったとみている。
日本ではオキシコドンは医療用として承認されており、主にがん治療の痛み緩和に使われている。海外から日本に持ち込むには、医師の診断書などを添えて事前に厚労相の許可を得る必要があり、郵送などでの輸入は認められていない。ある麻酔科医は「米国ではがん以外にもかなり広く使われており、適応しない人が使用して、問題化している。日本との認識の差は大きい」と話している。(SANKEI EXPRESS)