その結果、1週間に2回~4回、オレンジやグレープフルーツを食べたり、そのジュースを飲んだ人は、1週間に2回未満しか摂取しない人に比べて皮膚がんの発症リスクが10%増加。1日平均1・5回以上、取った人だと36%も上昇した。
リスクが高まった人のほとんどはオレンジジュースを飲み、グレープフルーツの果実を食べた人だったが、逆にオレンジの果実を食べ、グレープフルーツジュースを飲んでいた人はリスクが見られなかった。
同時に、他の果物や野菜、そのジュースの消費量と皮膚がんの発症リスクには関連性がなかったことも判明した。
この研究結果について、研究者らは、柑橘系の果物などに含まれる光毒性物質で、人の皮膚の紫外線に対する感受性を高め、皮膚を傷付けやすくする「フロクマリン」や「ソラレン」が原因だと説明している。ソラレンは米国では1996年まで、日焼けローションの主要成分として使われていた。
さらに、米国人はもともとオレンジジュースの摂取量が多いうえ、グレープフルーツの場合、ジュースにした場合より、果実のまま食べた方が、これらの光毒性物質を多く摂取してしまうことが今回の結果につながったと分析している。