「世界名作劇場」シリーズと銘打った「フランダースの犬」「母をたずねて三千里」「あらいぐまラスカル」などの人気テレビアニメ番組の制作で知られる日本アニメーション(石川和子社長)。創立40周年記念作品として手がけたのが劇場版オリジナルアニメ「シンドバッド 空とぶ姫と秘密の島」(宮下新平監督、早船歌江子(はやふね・かえこ)脚本)だ。世界的な説話集「アラビアンナイト(千夜一夜物語)」の中でもよく知られる船乗りシンドバッドの冒険を描いた3部作で、本作は第1部にあたる。
海辺の街で母、ラティーファ(声・薬師丸ひろ子)と2人で暮らす少年シンドバッド(声・村中知(むらなか・とも))。船乗りの父は幼い頃に航海に出たまま行方不明となってしまったが、海のかなたに広がる未知の世界へのあこがれは強まるばかり。「いつか絶対に海の向こうへ行くんだ」。そう心に誓っていたシンドバッドは、空から木馬に乗って現れた少女、サナ(声・田辺桃子)と出会う。サナは伝説の魔法族の姫で、世界中に離散してしまった仲間たちを探していた…。