6月30日、首相官邸で、「ラマダン」(断食月)中に行われる日没後の食事「イフタール」を主催し、イスラム諸国の外交団を前に挨拶する安倍晋三(しんぞう)首相。この頃、中国では“安倍発言”が思わぬ形で波紋を広げていた=2015年(ロイター)【拡大】
だが、環球時報の記事には、見過ごせない大きな間違いがあった。安倍氏の発言とされる2つのうち、「集団的自衛権を行使し、米国と一緒に南シナ海の中国をたたく」は、週刊現代にも書かれていないのに、それを安倍氏の発言として報じたことだ。
内容が内容だけに、ひとたび報じられると波紋を広げた。
6月29日の中国外務省の記者会見では、「安倍氏の発言」に関する見解を問われた華春瑩(か・しゅんえい)報道官(45)が、「もし報道が事実であれば、日本側はしっかりと説明する必要がある」と述べる一幕があった。
真偽確かめず後追い
「伝えられるところでは、日本の首相官邸はメディアに対し、安倍氏のこの発言を外に漏らさないように何度も脅した。一部の記者は自分の媒体では報道しづらいので、雑誌社にリークした。そう考えれば、安倍氏が酒を飲んで本音を語った可能性が非常に大きい」