参院内閣委・文科委連合審査会で民主党の蓮舫(れんほう)代表代行の質問に答える遠藤利明五輪相。左後ろは下村博文(しもむら・はくぶん)文科相=2015年7月14日午前、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)【拡大】
安保より関心
政界では、与党からも「国民に説明がつかない」(二階(にかい)俊博自民党総務会長)「ずさんだ」(石井啓一公明党政調会長)などの声が高まる。ある自民党幹部は「安全保障関連法案より有権者の関心が高く『どうなっているんだ』とおしかりを受けた」と打ち明けた。
首相官邸も世論の反応に神経をとがらせる。14日に開催予定だった東京五輪・パラリンピック大会推進本部の初会合は、直前になって見送りが決まった。安保法案の採決を間近に控え、新国立問題で政権への打撃が重なるような事態は避けたいとの思惑がにじむ。政府関係者は「いまさら、引くに引けない。批判は今がピークだ」と自らに言い聞かせた。(SANKEI EXPRESS)