米無人探査機「ニューホライズンズ」の管制室があるジョンズ・ホプキンス大応用物理学研究所で、冥王星に最接近したことを伝える“号外”を持ち喜ぶNASA(米航空宇宙局)のメンバー=2015年7月14日、米メリーランド州(NASA提供、AP)【拡大】
NASAのボールデン局長は「信じられないほどの偉業だ」と自賛。オバマ大統領もツイッターに「冥王星に最初の訪問者がやってきた。米国のリーダーシップを示した偉大な日だ」と書き込んだ。
16カ月かけ送信
観測はまさに一瞬だった。秒速14キロという音速の約40倍ものスピードで上空を通過する際に、冥王星に加えて、その最大の衛星であるカロンを高解像度カメラで撮影したほか、大気の成分や気温、地形などを観測した。
最接近距離から撮影した写真は、これまでのものより10倍の解像度があり、ニューヨークのセントラルパーク(3.4平方キロメートル)と同じ広さを鮮明に映し出し約70メートルの物体を判別できるという。
映像や観測データは、2つある約8ギガバイトの記憶媒体にいったん蓄積される。この容量は一般的なデジタルカメラのフラッシュメモリーと同水準。これを48億キロ離れた地球に送信するのだが、通信速度は800bpsと20年も前の通信モデムと同程度の能力しかなく、完了までに16カ月を要する。