白鵬(手前)の寄りを懸命にこらえる照ノ富士=2015年7月22日、愛知県名古屋市中区・愛知県体育館(共同)【拡大】
大相撲名古屋場所11日目は22日、愛知県体育館で行われ、白鵬、鶴竜(かくりゅう)の2横綱が1敗で首位を堅持した。白鵬は新大関照ノ富士との1敗同士の対決を力強い寄り切りで制し、鶴竜も大関琴奨菊を寄り切りで退けた。優勝争いに絡む関脇栃煌山(とちおうざん)は大関豪栄道の首投げに屈して2敗に後退した。関脇逸ノ城(いちのじょう)は負け越し、人気の平幕遠藤は4場所ぶりに給金を直した。
表情は決して暗くなかった。優勝争いから後退する黒星を喫した照ノ富士が言った「ちょっと自信がつきました」は決して強がりではない。第一人者の白鵬相手に、すさまじい粘りを見せた。
白鵬に左上手を与え、自分は左上手を引けなくてもこらえられたことで手応えをつかんだ。互いに得意の右四つで組み合い、決着までに1分10秒。土俵際では持ち前の腰の重さを生かした。相手の寄りを何度も残し、十分な体勢の白鵬が、攻めあぐねたようにも映った。