北方領土交渉に黄信号になっている。ロシア外務省も強硬姿勢を崩していない。少し前の出来事になるが、5月19日にラブロフ外相もインタビューを通じて強硬なメッセージを出した。<ロシアのラブロフ外相は19日付の国営ロシア新聞(電子版)に掲載されたインタビューで、北方領土問題に関連し「日本は第二次大戦の結果に疑いを挟む唯一の国だ」と述べ、日本を批判した。国連憲章107条(旧敵国条項)を引き合いに、日本が領土返還を求める権利はないとの考えを示したもの。ラブロフ氏は、「日本人に対し第二次大戦の結果を認めるかと問うと、全体としては認めるが、この問題は違うと答える」などと語った>(5月20日「産経ニュース」)
ソ連は、1945年8月、当時有効だった日ソ中立条約に違反して対日参戦した。スターリンによる侵略という歴史的事実に目を閉じて、戦勝国の立場を強調するラブロフ氏の姿勢は、帝国主義的だ。