EPAによると、昨年の米国内での発電は、石炭がトップで39%を占める。最終案では、30年にこれを27%にまで低下させる。逆に再生可能エネルギーは22%から28%に上昇させるという。
オバマ大統領は残り2年の任期で温暖化対策を政権の最優先課題に掲げており、全国平均で20年までに25%減、30年までに30%減らす規制案を発表した。今回の最終案は、この案からさらに削減量を2ポイント上積みした形だ。背景には、20年以降の世界の温暖化対策の大枠を決める国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議(COP21)が12月にパリで開催される前に、温暖化対策で世界をリードしたい狙いがあると指摘する声も強い。
共和候補と前哨戦の様相
だが、難敵は国外ばかりでなく、国内にもたくさんいる。昨年6月段階で、規制案に反発していた共和党だ。なかでも16年の米大統領選で共和党から立候補したフロリダ州のマルコ・ルビオ上院議員(44)は、カリフォルニア州での会合で「何百万人もの米国人の電気代(1家族年平均85ドル=約1万500円)が上がる」と憤(ふん)慨(がい)。「(CO2排出量に上限を割り当て、過不足分の金銭取引を認める)キャップ・アンド・トレードでもうけているような富豪に影響はないが、フロリダ州のシングルマザーの電気代が月に30ドル(約3700円)も値上がれば致命的だ」と批判した。