国際宇宙ステーション(ISS)に滞在している油井亀美也(ゆい・きみや)さん(45)が、宇宙での心境を初めてつづった手記を産経新聞に寄せた。油井さんは元航空自衛隊パイロットで今回が初飛行。12月下旬まで5カ月の滞在期間中、宇宙で感じたことを率直な言葉で伝える。
皆さんこんにちは。宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙飛行士の油井亀美也です。現在、ISSに長期滞在中です。今、私はISSから宇宙を眺めながら、リポートを執筆しています。全3回にわたり、ISSで感じたことや皆さんに知ってもらいたいことをお話ししたいと思います。第1回は、「初めての宇宙飛行の感想とISSの第一印象」です。
長年の夢であった宇宙飛行が実現したことは、率直にうれしいです。特に、宇宙船の軌道投入後に無重力を体験した瞬間、初めて宇宙から地球を見たとき、あるいはISSで日本実験棟「きぼう」の中に入ったときのうれしい気持ちは、生涯忘れられない思い出になると思います。他方で、これまで支えてくださったり、応援してくださったりした皆さんへの感謝の気持ちも大きいです。