特に今回は、物資補給機プログレスの事故のこともあり、JAXAも各国の宇宙機関と協力し、ソユーズの打ち上げの安全確認に大きな努力をしましたから、関係者の方々には本当に感謝しています。また、宇宙開発の世界は、多くの人たちの協力によって成り立っています。宇宙飛行士という仕事は、非常に目立ちますが、全体としてみれば、ほんの一部にすぎません。私を支えてくれる多くの方々への恩返しは、ミッション(任務)の成功という形でしかできないと思っていますので、これまで通り、焦らず一歩一歩確実に前進を続け、最終的なゴールを目指したいと思っています。
「こうのとり」しっかり受け取る
ISSの第一印象として大きかったのは、やはり窓からみえる地球です。本当に美しい! でもあまりに小さい…。この小さな星が生命に満ちあふれていることの奇跡を感じるとともに、その生命の代表として人類が無限の宇宙へ挑んでいる姿が、このISSなのだと感じました。そのISSの中でも、「きぼう」はとても大きく、また機能美を感じさせます。さまざまな機能を備えた「きぼう」は、アイデアしだいで、新たに多種多様な実験を行うことが可能な人類の宝です。これから、この「きぼう」を最大限に利用するための挑戦が始まります。