中国の若者向けに日本のさまざまな文化を紹介する月刊誌「知日」を手にする主筆で神戸国際大学教授の毛丹青氏=2015年8月18日、中国・首都上海市の日本総領事館(河崎真澄撮影)【拡大】
昨年11月号では「手帳最高」と題し、デジタル時代の今も、ビジネスマンから学生まで手書きの手帳をなぜ愛用し続けるのか、どう使いこなしているのかなど、その実用性と遊び心について写真やイラストをふんだんに使いながら、1冊丸ごとで解説している。
広告は掲載しない。1冊39元(約780円)と高めながら、毎月10万部前後も売れているのだという。
毛氏は「創刊した4年前の日中関係は戦後、最も緊張していた時期で周囲から猛反対されたが、奥深い文化を知ることに政治や経済とは違う第3の道があると考えた」と振り返る。
10年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で起きた中国漁船衝突事件で緊迫したが、反日感情が高まるタイミングだからこそ逆に「日本を知りたいと考える中国の若者が出てくる」と見立てたのが当たった。
コアな読者およそ10万人が支持する月刊誌の存在感は侮れない。そこには「反日」の気配は感じられないが、だからといって「親日」とはニュアンスも異なる。あくまで知的好奇心の対象としての日本文化がそこにある。