中国の若者向けに日本のさまざまな文化を紹介する月刊誌「知日」を手にする主筆で神戸国際大学教授の毛丹青氏=2015年8月18日、中国・首都上海市の日本総領事館(河崎真澄撮影)【拡大】
紛争を遠ざける「知恵」
毛氏は次なるステップも準備中だ。神戸国際大学に在学する中国人留学生らが自分の足で日本をリポートする内容をまとめる新たな月刊誌の「遊日通道」を年内にも上海で発行する。
例えば中国でも知名度の高い村上春樹さんの小説に出てくるスポットを中国人留学生が訪ね、その意味を探るといった切り口で、日本語に関心の高い10代から20代向けに編集する。毛氏は「『知日』を上回る読者の数を中国で獲得したい」と意気込んでいる。
毛氏の以前の教え子で中国に戻った留学生の李淵博氏(26)が編集プロダクションを上海で立ち上げ、版元となる上海の華東理工大学出版社と協力していく。
毛氏は「互いに知ることはバランスを取ることにもなる」と強調した。「知ること」こそが紛争を遠ざける民間ベースの「知恵」と言いたげだ。その意味から日本人も好き嫌いの感情論を脇に置き、より冷静に中国を知る努力をすべき時にきていることは確かだろう。(上海 河崎真澄、写真も/SANKEI EXPRESS)