夏の日曜の昼下がり、共和国広場前を自転車で通り過ぎるパリっ子たち。自転車のかごに収められたバゲットが光景に自然と溶け込んでいるように、フランスパンはパリっ子にとって決して欠かすことができない活力の元だ=2015年6月7日、フランス・首都パリ(AP)【拡大】
当然の帰結として、パン店主たちは今夏、例年よりも多い4~5週間の休暇を取り、時期も8月に集中してしまった。この8月下旬、パリで営業しているパン店は、全体の3分の1にも満たないという。
「来年は戻して」
スーパーでもパンは売っているが、名物のバゲット(細い棒状のパン)をはじめフランスパンは焼きたてが命だ。
36歳の芸術家の男性は英紙テレグラフに「やむなくスーパーで買ったけれど、やはりまずい。今年は、家で二度焼きして仕上げられるように、半焼きのパンも売っているが、なじみのパン店と同じ味は出せない」と語った。若い主婦は仏メディアに「みんなが好き勝手に店を休んだら、パリっ子はおいしいパンを食べられなくなるのがよく分かった。来年は元の制度に戻してほしい」と憤りを示した。
豊かになったとはいえ、21世紀の現在でも、「パンがなければ、ケーキを食べる」というわけにはいかない。(SANKEI EXPRESS)