自転車のカゴにおとなしく乗っているその姿は凛として威厳があった。飼い主の紳士はこの愛犬を連れて路上パフォーマンスをしてみんなを笑わせるのが楽しみと言った=キューバ・首都ハバナ(酒井久美子さん撮影)【拡大】
なんとキューバ・アメリカの友好バッジとキューバの英雄、チェ・ゲバラのバッジを着けている!
今のキューバを象徴するようなワンちゃんだ。ヨーロッパなどから来たという観光客も大喜びでワンちゃんと一緒に記念写真を撮っていた。
ユーモラスな中にも何か風格すら感じられる堂々としたワンちゃんだった。
≪文豪の愛した海と空につかりきる≫
私がハバナに興味を持ったのは何といってもヘミングウェーだ。世界各地で暮らした果てに生涯最期のすみかとして選んだのがハバナだったと聞く。「老人と海」の老漁師サンチャゴに約束したとしてノーベル賞のメダルをコブレの寺院に献納した。
それほどまでして愛したキューバはどんなところだったのか? 私もいつかヘミングウェーが愛した海と空を自分の目で見たいという思いを持つようになった。
さらに2000年に公開されたキューバの音楽映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を見て感動したことも影響している。