クロアチア東部の町で9月17日、金網の柵の下をくぐり抜けようとする難民と、それを阻止しようとする警官=2015年(AP)【拡大】
難民や移民が欧州に大量流入している問題で、受け入れに寛容だったドイツなどの国が入国審査を一時的に復活させました。欧州統合の基本理念の「移動の自由」が揺らいでいます。
Q 「移動の自由」とは何ですか
A 1985年に西ドイツ(当時)やフランスなど5カ国は「シェンゲン協定」を締結し、域内の出入国審査の廃止を決めました。現在は欧州連合(EU)加盟28カ国のうち英国などを除く22カ国と、EU非加盟国4カ国も含めた計26カ国が参加しています。
国境を越えた自由な移動を保障するこの協定は、通貨ユーロとともに欧州統合の象徴とされていますが、公共政策や治安に深刻な懸念がある場合、一時的に出入国審査を導入することを認めており、審査再導入の動きが活発になっています。
Q どの国が審査を再導入しましたか
A 難民らが殺到するドイツが13日にオーストリアとの国境で審査を復活させ、オーストリアやスロベニアも審査導入を表明しました。このほか、難民らの大量流入に手を焼くハンガリーは、難民が西欧への主要中継地にしているセルビアとの国境沿いにフェンスの設置を進めています。