本来、こうした支援策は住民生活の利便性向上や産業振興に寄与する目的で、米軍再編に関係する市町村に対し、再編計画の進捗(しんちょく)状況に応じて米軍再編交付金で行う。ただ、名護市は2008、09両年度に約17億円の再編交付金を受け取ったが、移設に反対する稲嶺氏が市長に就任した10年度以降、交付金を受け取っていない。今後、移設計画が進むと久辺3区の負担は増す一方、3区は再編交付金に基づく支援を受けられない状態が続くことになる。
このため、政府は支援策の経費として、15年度予算で米軍再編関連措置の円滑化を図るために設けられた2項目のうち、再編交付金(130億円)ではなく、基地周辺対策費(28億円)で久辺3区に直接支出する。
≪移設賛成派と反対派、国連人権理で発言≫
沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事は21日、スイス・ジュネーブの国連人権理事会で演説し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設で「人権侵害が行われている」と訴えた。一方、22日には辺野古移設賛成派が「沖縄で人権侵害はない」「知事は尖閣諸島を狙う中国の脅威を無視している」と反論。人権理事会は、沖縄の基地問題で論争が交わされる異例の事態となった。