ロサンゼルスで75歳の誕生日を祝う元ビートルズのリンゴ・スターさん(中央)。著作権がからむため、テレビ等での報道が想定される著名人の誕生日イベントではこれまで、「ハッピーバースデー・トゥー・ユー」の歌唱は敬遠されてきた=2015年7月7日、米カリフォルニア州(ロイター)【拡大】
「作詞の証拠なし」
今回の裁判では、メロディーの著作権はすでに消滅していることで双方の見解は一致。
歌詞の著作権が争点だったが、ジョージ・キング裁判長は「ハッピーバースデー版もヒル姉妹が作詞したという確たる証拠がない」との見解を示し、ワーナー・チャペル・ミュージックが有する権利はこの楽曲のピアノ向けアレンジの複製権だけだと断じた。判決を受けてワーナー・チャペルは「(43ページに及ぶ)冗長な判決をよく精査し、上訴するか対応を決めたい」とコメント。GMTY側の原告代表は「意義ある画期的判決。すでに払われた使用料の返金も達成するまで闘う」と語った。
かつてマリリン・モンローがケネディ大統領の誕生パーティーで歌った際にも著作権が問題となったこの楽曲。結局、歌詞が変えられていたため裁判にはならなかったが、今後はこうしたややこしいトラブルからの放免を願いたい。(SANKEI EXPRESS)