フランスで行われたサッカーの試合の1シーン。子供のサッカーとはいえ、ヘディング禁止となると、迫力あるゴール前の接近戦はどうなる…=2015年11月8日、フランス・リヨン(AP)【拡大】
だが、「今回の決定は、米サッカー医療委員会の勧告に基づくもので、米サッカー界はこれに従うことを強く促されている」とも声明に盛り込まれているため、全米でヘディング禁止が導入されるのは確実とみられている。
「弱小国になってしまう」
ルール作りのきっかけになったのが、昨年8月に起こされた集団訴訟だ。2010年に米国で脳振盪を起こしたサッカー選手は約5万人。野球、バスケットボールなど4種目の脳振盪発生数よりも多く、社会問題となっていた。このため、サッカー選手の保護者らが、FIFAやUSSFなどを相手取り、脳振盪リスクの軽減やヘディングの回数制限など必要な措置を講じるよう求めて、集団提訴していた。
弁護団長として訴訟に携わったスティーブ・バーマン弁護士は「(ルール策定で)第一目標は達成された。われわれは、米国でサッカーを楽しむ子供たちの安全性向上に貢献できて、うれしく思っている」と胸を張る。
だが、USSFの決断を歓迎する声ばかりではない。ツイッターなどSNSでは「こんな調子だから米国より、海外チームの方が強いんだ」「こんなことをすると、米はサッカー弱小国になってしまう」と、批判の書き込みも少なくない。