「会議の最大の目的は米中印を取り込むことだ」。日本の交渉筋は指摘する。
1997年に採択された京都議定書は日米欧など先進国のみに削減義務を課した。だが、米国は議会が新興国の不参加を問題視して枠組みを離脱。また中国やインドが急速な経済発展で排出量の上位に躍り出て、主要排出国が参加しない議定書は実効性を失った。
米国と中国は、昨年11月の首脳会談でCOP21に向け主導的役割を果たす方針を表明。インドも今年10月に削減目標を提出したことで合意に向けた機運が高まり、これまでに条約参加国の9割を超える180以上の国が目標を提出した。
とはいえ、新枠組みが盤石になったわけではない。
目標達成が義務付けられた場合、米国は批准に議会上院の同意が必要になる。多数派は温暖化対策に消極的な野党・共和党とあって、京都議定書と同様に離脱を迫られる恐れが出る。このため、義務の範囲を目標の作成や報告までに留め、大統領権限で批准する構え。
日本も米国の動きを後押ししており、義務化に前向きな欧州連合(EU)も妥協せざるを得ない状況だ。