マウンテンビューの本社で自動運転車を紹介するグーグルのチームリーダー=2015年8月、米カリフォルニア州(AP)【拡大】
このうち272件は通信の不具合やセンサーの誤作動といった技術的な問題が原因だったが、残る69件は事故を避けるためだった。さらに69件のうちの13件は、グーグルの追加調査で、テストドライバーがハンドルを握っていなければ確実に事故を引き起こしていた深刻なケース(ニアミス)だった。
具体的には、自動運転のままであれば、うち2回がコーン標識への接触、3回が別の車による追突事故を引き起こしていたという。
ただ、14年には5万3000マイル(約8万5300キロ)を走行して8件だったニアミスが、15年には37万マイル(約60万キロ)走って5件に減少していた。
グーグルで自動運転車プロジェクトのリーダーを務めるクリス・アームソン氏は今回の結果を「平均的なドライバーよりわれわれ(の自動運転車)が安全だと宣言するにはまだまだの状況だが、実用化に向けて着実な進展を遂げたことは喜ばしい」と主張。
ニアミス発生率が15年以降、大きく減少したことについて「よい傾向で、今後、発生割合がさらに減少することを期待している」と述べた。
だが、加州の消費者団体はこの結果を受け、自動運転車にはドライバーが必要との考えを重ねて強調したうえで、「グーグルはトラブル発生時の映像やデータも公開すべきだ」と訴えている。