趣味全開のボロフォ
本館で数々の名車に酔い、新館の文化展示で人と車の関係にふむふむと頷いたあと、最後にたどり着くのがこの「CARS&BOOKS」だ。観覧後の余韻をじっくり味わってもらうため、コーヒーなどにも結構こだわっていて、岐阜県美濃加茂市のコクウ珈琲の自家焙煎豆を使っていたりする(美味!)。カフェスペースの壁面には50冊ほど本が置かれ自由に読めるのだが、その本棚の一部がこのページの写真である。モノクロで写るクラシックカーの写真集の傍には『ちびまる子ちゃん』も置いてある。(なぜ、まる子ちゃん!?と思った方、ちゃんとあとから説明しますからね。)
本棚に陳列された『VROOM! VROOM!』(1)も『ROLLS-ROYCE MOTOR CARS』(2)も、南アフリカ出身の写真家、コト・ボロフォによって撮影された写真集。1990年代に「THE FACE」や「i-D」においてファッション・フォトグラファーとして歩みを始めた彼は、独特の構図と陰影で一躍人気写真家の仲間入りを果たす。その後順調にキャリアを重ねるのだが、2011年に発表した『La Maison』(3)という写真集でターニングポイントを迎えることに。重厚なオレンジ色の箱に入った11冊組の『La Maison』は、ボックスカラーの示す通り、メゾン・エルメスの工房を撮ったもの。