【劇団員女性殺害】当時近所の３７歳男逮捕　１０００人超すＤＮＡ型照合　容疑は否認 (1/5ページ)

　東京都中野区弥生町のマンションの一室で昨年８月、アルバイト店員で劇団員の加賀谷理沙さん＝当時（２５）＝が殺害されているのが見つかった事件で、警視庁中野署捜査本部は１２日、殺人容疑で、福島県矢吹町の職業不詳、戸倉高広容疑者（３７）を逮捕した。「被害者を全く知らないし、殺してもいない」と容疑を否認している。

　直後に引っ越し

　捜査本部によると、２月中旬に戸倉容疑者から任意提出を受けた検体のＤＮＡ型が、加賀谷さんの爪の中の微物などから採取したＤＮＡ型と一致した。戸倉容疑者は事件当時、現場から約４００メートル離れたマンションに居住していたが、事件直後の昨年８月末に矢吹町の実家に引っ越していた。加賀谷さんと、面識はなかったとみられる。

　加賀谷さんの部屋からは、財布やトートバッグなど十数点のほか、エアコンのリモコンもなくなっていた。戸倉容疑者のマンションでも事件直前、別の部屋に住む１人暮らしの女性宅に何者かが侵入し、リモコンが盗まれる事件が起きていた。捜査本部は、加賀谷さん殺害の動機や経緯を調べるとともに、侵入事件との関連を慎重に調べる。

事件後に引っ越していたいくつかの世帯の行方