ただ、エンジン音に刺激されて「やる気スイッチ」が入ってしまうような官能性はなく、無味乾燥。今回お借りした試乗車が「F SPORT」というスポーティーグレードだったこともあって、追い越し加速や、山坂道では少し元気よく走らせてみたのだが、どんな場面でもいたってジェントル。メーターを見ていると、結構な勢いで回転数は上がっているし、それぞれの場面での目標スピードにはあっという間に到達する。しかし、なぜか気分が盛り上がらない。そのワケは…。
高級感とスポーティーさ 両立のジレンマ
まず遮音性が非常に高い。扁平率35の太いタイヤを履く後輪からのロードノイズを除けば、窓全閉で車外のほとんどの音がシャットアウトされる。ボディ剛性が非常に高く、加減速やコーナリングでのGをしっかり受け止めるので、ゆすられ感が少ない。これらはプレミアムブランドのクルマとして当然期待される基本性能であり、レクサスブランドの中では比較的安価な車種とは言え、ISもそこはきちんと押さえているわけだが、もうちょっとスポーティーな演出があってもいいと思った。エンジン音自体のチューニングや、遮音はしつつもエンジン音は少し車内に取り込むなど、ドライバーのアクセル操作に車が敏感に反応していると実感できる手ごたえがほしい。