【試乗インプレ】世界が認めた名車の異母兄弟 アバルト・124スパイダー(前編) (4/5ページ)

  • 琵琶湖東岸の街、長浜の黒壁スクエアにて。渋い日本家屋と派手なイタ車のコントラストも乙なもの。アバルト・124スパイダー
  • ロードスターとの最大の違いは、このイタリア産エンジン。小排気量ながらターボ付きでホットな出力特性。アバルト・124スパイダー
  • 内装はロードスターとの差が少ないが、よく見ると…アバルト・124スパイダー
  • 黒壁スクエアの中心部にある洒落た洋館「黒壁ガラス館」前にて。アバルト・124スパイダー
  • アバルト・124スパイダー
  • アバルト・124スパイダー
  • 往年のラリー仕様車にならって、ソリッドな赤と日光の反射を抑え防眩効果のあるマットな黒のツートンに塗り分けられた「ヘリテージルック」。アバルト・124スパイダー
  • ベースになったマツダ・ロードスターは女性的なボディーラインだが、こちらは運動性能の高さをアピールするかのようにマッシブなデザイン。アバルト・124スパイダー
  • 真横からの眺めでもロードスターとはだいぶ印象が異なる。アバルト・124スパイダー
  • トランクリッドもつや消し黒で後ろ姿も精悍。アバルト・124スパイダー
  • 4本出しマフラーが迫力満点。3リッター6気筒くらい積んでいそうな風情。アバルト・124スパイダー
  • 前後輪ともに205/45R17とロードスターより一回り太いタイヤと大きなホイール。赤く塗られたブレーキキャリパーはブレンボ製。アバルト・124スパイダー
  • アバルト・124スパイダー
  • 琵琶湖周辺はあいにくの霧模様。湖越しの西岸の山並みを背景に…という目論見はあえなく頓挫。アバルト・124スパイダー


 おっとっと!カーブでパワースライド

 西日本版試乗インプレではすっかりお馴染みとなった芦有ドライブウェイに到着した頃にはとっぷりと日も暮れて、山の中はまっくろくろすけである。しかし、おかげで観光客も地元のクルマも少なく、ほぼ貸し切り状態。このクルマ本来のポテンシャルを引き出して走り回ることができた。

 まずハンドリングは、街中で感じたコントロールしやすさが半径の小さな急カーブでも遺憾なく発揮され、ベースのロードスターの素性の良さが存分にうかがえた。ロール少なめ、グリップ高めでハイペースなコーナリングでも安心感が非常に高い。

 また、きつい上り坂でもトルク増し増しのエンジンが、レスポンスよく仕事をしてくれて、まったく不足を感じない。ブレーキも素晴らしくよく効くうえ、効きをコントロールしやすい仕立てでストレスフリー。

 小気味よく走り続けてヘアピンカーブに差し掛かる。カーブ出口で少し早めにアクセルを踏み込むと、後輪が外に流れ始めた。パワースライドという現象で、エンジンから伝わった動力がタイヤのグリップ限界を超えてスリップし始め、車体が旋回する遠心力で後輪が外側に流れてしまう。ロードスターの場合はボディー、足回り、パワーのバランスが絶妙であるがゆえに、かなり狙って操作しないと現れない(つまり誰でもとことん安全に走れるような設定になっている)のだが、この124はエンジンがパワフルな分出やすいようだ。

すぐにアクセルを戻し、軽くカウンターステア(曲がる方向と逆にハンドルを切ること)をあてて軌道修正。このクルマのやんちゃっぷりが顔を覗かせた瞬間だった。もしオーナーになったらアクセル操作は慎重に。公道でムチャは禁物ですぞ。<それはお前やー!

 走りのインプレッションはここまで。次回、後編では、内外装から使い勝手、そして気になるロードスターとの違いについて掘り下げていく。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)

【基本スペック】アバルト・124スパイダー 6MT