【試乗インプレ】5年経っても売れ続けるにはちゃんとワケがある ホンダ・N-BOX(後編) (1/6ページ)

  • フロントドアの開口部は90度に開く。後席の広さや室内高の高さはこの写真を見ただけでもよくわかる
  • 後席はもちろん、前席の広々としたスペースにも注目だ。ヘッドクリアランスの高さは一目瞭然
  • 軽自動車でこの広さは贅沢
  • 後席の座面を跳ね上げた状態。室内スペースの使い方にチョイスが増える
  • 3点スポークのハンドルの形状はごくシンプル
  • 全体的に質感の高いインテリア
  • 常時点灯タイプの3眼メーター
  • エンジンボタンとシフトレバーが一緒に配置してあるのは使いやすい。エアコンのスイッチも節度感があって押しやすい
  • ルームミラーはもう少し縦に大きいほうが、リヤウィンドーの大きさが生かされて見やすいかも
  • ルームミラーはルーフ先端よりもかなり手前にある。ウインドーの大きさに合わせてサンバイザーも面積が広い
  • 左側の死角を映す「サイドビューサポートミラー」
  • トール系に定番の、車両の真後ろを確認できる「後方視覚支援ミラー」。脚立がしっかりと映り込んでいる
  • ウインドー周りのスイッチ類。使い心地にチープさはない
  • ワイパーの操作レバー
  • ホンダ「N-BOX」のインテリア。フロントウインドーが大きく開放的
  • ロールサンシェードは子供にも女性にもペットにもありがたい!
  • 後席を最前端までスライドさせた状態でも、こぶし2個分のレッグスペースがある。窓が大きく、とても開放的で居心地のいい空間だった
  • シートバックテーブル使用時。食事はもちろん、モノを置くのにも便利だ。広さはエコノミークラスに近いかも
  • 後席を最後端までスライドさせる。荷室は犠牲になるが、軽とは思えないこの広さ
  • 後席をアレンジしてフラットな空間を作る。子供なら足を伸ばして寝ることもできる。N-BOXプラスなら前席も倒したフルフラットも可能
  • 身長が180センチ以下なら、まず頭をぶつけることはない(頭がぶつかる、とか言ってみたい)
  • N-BOXの荷室。後席を最後端までスライドさせるとスーツケースを置く余裕はない
  • N-BOXの荷室。後席を前方にスライドさせれば、三段脚立や大型のカメラケースを置くことも可能
  • 後席を前方にスライドさせれば、三段脚立や大型のカメラケースを置くことも可能。床下収納もある
  • ホンダ「N-BOX」のエンジンルーム
  • 当たり障りのない、シンプルで親しみやすいデザイン
  • ヘッドライトを点灯させる
  • みかどパンの隣にそびえたつ、谷根千エリアの有名スポット、ヒマラヤ杉とホンダ「N-BOX」
  • 台東区谷中を走るホンダ「N-BOX」
  • 谷中の喫茶店、ねんねこ家の前を走るホンダ「N-BOX」
  • 谷根千エリアを颯爽と走るホンダ「N-BOX」。後の建物はカヤバ珈琲
  • 一昔前の街並みが残る谷根千エリアとホンダ「N-BOX」
  • 東大の赤門前を走るホンダ「N-BOX」
  • ホンダ本社ビルに近い明治神宮外苑を走る「N-BOX」
  • 窓の面積の大きさがよくわかります
  • 本文の最後には、瀧カメラマンの「撮影ワンポイントアドバイス」もあります
  • 斜め後ろからホンダ「N-BOX」を眺める(法定速度で走行していますが、流動感を出すために低速でシャッターを切っています)
  • 中速ならけっこう気持ちよく走ります
  • しっかりと足を使ってカーブを難なく曲がる
  • ホンダ「N-BOX」のエンジンルーム
  • 薄暗い地下駐車場でもリヤビューカメラならかなり鮮明に映る
  • ヘッドランプとハザードを点灯させる
  • リヤコンビネーションランプなど点灯させる
  • メーターパネルは常時点灯タイプ(iPhoneで撮影)
  • いかついルックスが若者に人気のN-BOX カスタム
  • N-BOX カスタムのヘッドランプ。ブルーのLEDポジションランプが特徴
  • ルーフを切り落として全高を下げた、N-BOX スラッシュ
  • アメリカンテイストを強調した、N-BOX スラッシュの内装
  • N-BOX スラッシュの洒落たインテリア。シートを倒せば自転車も積める
  • N-BOX スラッシュの洒落たインテリア
  • 主な軽トールワゴンの諸元早見表


 3月現在、プリウスノートといった強敵を退け、3カ月連続で新車販売ランキングの首位を快走するホンダの軽トールワゴン「N-BOX」。2011年12月のデビューから5年以上が経過した今でも安定した販売ペースを誇る“国民的軽自動車”だが、競合車種が多い中でこれだけ人気が長続きする理由は何だろうか。前回は走行性能を試したが、後編では内外装を中心にこのクルマの魅力を分析する。(文・大竹信生/SankeiBiz 写真・瀧誠四郎)

 フィットを上回る販売ペース

 前編でも触れたように、N-BOXは販売競争が激化する軽トールワゴン市場において圧倒的な強さを見せている。15年3月にはピークとなる約3万台を販売した。今年度は16年4月から直近の2月まで11カ月連続で軽のシェア1位を堅持しており、その間の平均販売台数は1万6000台以上。モデル末期の現在も驚異的なペースを維持している。昨年末には、発売開始から60カ月目で累計100万台を突破。これは人気小型車フィットの78カ月目を大きく上回るホンダ史上最速のミリオン達成だった。このように、N-BOXの売れっぷりを書き始めるときりがないのだ。

 前編では走行性能に主眼を置いたが、今週は内外装に焦点を当ててユーティリティを確かめていく。随所に筆者の強い主観が入るかもしれないが、そこはインプレッションとして感じたことを誰にも遠慮せずストレートに伝えたいので、どうかご了承いただきたい。

 それぞれの個性が光る派生モデル

 まずは外観だが、N-BOXは今回試乗した標準モデルのほかに、「N-BOX+(プラス)」「N-BOX SLASH(スラッシュ)」を合わせた3モデルを軸とした派生車種を展開しており、ルックスも大きく異なる。標準モデルのN-BOXは、シンプルで親しみやすいデザインが好印象だ。12年7月に第2弾として投入したN-BOXプラスとともに、純正パーツで加飾したカスタムモデルも用意している。こちらは一転、ド派手なクロームメッキのグリルや青いLEDのポジションランプで装飾するなど、オリジナルとは似つかないギラギラ感が目を引く。これらすべてのモデルに共通しているのは、全高1780ミリ(4WDは1800ミリ)という背の高さ。いざ目の前に立つと「ホントに軽自動車なの?」と疑ってしまうほど存在感がある。14年12月に発売されたシリーズ第3弾のN-BOXスラッシュは、ルーフを切り落として全高を110ミリ低くした「チョップトップ」と呼ばれるアメリカンテイストの強いモデルだ。

やっぱり「いいね!」なスライドドア