SUVらしくやや高めの運転席に乗り込み、シート位置を調節してドアを閉める。スタートボタンを押してエンジン始動。全く振動を感じさせずに速やかにエンジンが回りだす。が、始動直後にもかかわらず、アイドリング音量は排気量や車格から想像していたよりもはるかに小さく、エンジンルームの遮音性が極めて高いことがわかる。
千代田区某所を出発、新宿通り、外苑西通りを経由して、外苑の入り口で首都高速に乗るまでの5分ほどの間、頭の中には「?」がたくさん点滅し、「そんなはずは…」と少し混乱してしまった。予想を大きく上回る「いいクルマ」の予感がしたからだ。
まずボディ剛性が非常に高い。最初の100メートルくらいでもうそれはわかる。ガシッとしたフィーリングがゆったりサイズのシートにあずけた腿や背中に伝わってくる。
そして乗り心地がすこぶるいい。サスペンションがしなやかに動き、あたかも舗装し直したばかりの道路を走っているかのように、体がまったくゆすられず振動もない。それでいて、決してフニャフニャフワフワの超ソフトな足回りというわけではなく、接地感もしっかりある。見事なフラットライドである。
ダウンサイジング成功 1.2で十分以上
気になるエンジンはというと、常用域の1500回転から最大トルクを発生するターボと四輪駆動の組み合わせで、市街地走行では力不足を感じない。
変速装置はCVT。用途に応じて「エコ」「ノーマル」「スポーツ」の3モードを切り換えられる。エコ、ノーマルでは、エンジン回転数がある程度上がったあとに加速が始まるCVT特有のもたつきが多少あるが、室内に入ってくるエンジン音量が小さいこともあって、実はそれほど気にならない。遮音性の高さがCVTの違和感軽減につながるのは意外だった。
実はこのクルマ、北米では自然吸気の2リッターエンジン仕様を販売している。と言うか北米はその仕様のみ。確かにボンネットフードを開けてみると、1.8リッターのハイブリッドシステム搭載を前提にしているだけあって、1.2リッター仕様はエンジンルームがスカスカ。「NIKKEI STYLE」の開発担当者インタビューでは、パワーユニットの選択肢を増やしたいとの主旨の発言も見受けられる。そう遠くない未来に2リッターターボを積んだホットモデルなんかが出てくるか? このシャシーとサスペンションの組み合わせだったら、むしろそのくらいのパワーのほうが釣り合う気がする。ま、単なる個人的希望ですが。
さて、次回後編は特徴的なスタイルと使い勝手の掘り下げ。内外装のディテールのほか、まだコンセプトモデルだった2015年の東京モーターショーの時の画像などを増し増しでお届けする。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)