ハンドリングも切れば切っただけ素直に曲がっていく印象。ハイブリッド仕様よりもエンジンユニットがコンパクトで鼻先が軽いのも旋回時の軽快感に貢献していると思われる。また、ハイペースで駆け抜けても安心感が損なわれないのは、ロールがよく抑えられたサスペンションのセッティングも効いている。どこを走っても適切な動きを見せる足回りは本当に出来がいい。
さすがにホットハッチ並みの刺激はないが、総じてこのクルマなりのスポーティーさがちゃんと感じられ、運転していて楽しい。絶対的な速さや個々のパーツの性能の高さだけではなく、全体のバランスの良さも運転の気持ちよさにつながるということを改めて認識させられた。スペックに突出した部分はないのに、走らせてみるとたちまちその良さがわかる。少なくともドライバー目線では(恐らくは助手席目線でも)「いいクルマ」と言える。
購入を検討されている方にとっては、ハイブリッド仕様車の陰に隠れて目立たない存在かもしれないが、せっかくなので一度はガソリン仕様車にも試乗してみてほしい。これはこれでよく出来てます。
エンジンの選択肢をもっと!
正直、モーターショーに出展されたコンセプトモデルの印象が強すぎて、私の中には「カッコだけでしょ」という先入観があったのだが、実際に乗ってみてその印象は完全に覆った。こんなに走りが洗練されているとは意外だった。造形からだけでなく、250万から買えるエントリークラスのSUVという車格的にも、もう少し低いレベルのドライバビリティと快適性を予想していたのだけれど、いい意味で裏切られた。すでにオーナーとなった方の中でも、試乗で実感した走りの良さが購入の決め手になったケースはけっこう多いのではないだろうか。
実はこのクルマ、北米では自然吸気の2リッターエンジン仕様を販売している。と言うか北米はその仕様のみ。確かにボンネットフードを開けてみると、1.8リッターのハイブリッドシステム搭載を前提にしているだけあって、1.2リッター仕様はエンジンルームがスカスカ。「NIKKEI STYLE」の開発担当者インタビューでは、パワーユニットの選択肢を増やしたいとの主旨の発言も見受けられる。そう遠くない未来に2リッターターボを積んだホットモデルなんかが出てくるか? このシャシーとサスペンションの組み合わせだったら、むしろそのくらいのパワーのほうが釣り合う気がする。ま、単なる個人的希望ですが。
さて、次回後編は特徴的なスタイルと使い勝手の掘り下げ。内外装のディテールのほか、まだコンセプトモデルだった2015年の東京モーターショーの時の画像などを増し増しでお届けする。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)