足回り、静粛性…どれもイイね!
足回りの味付けはやや硬めの印象。フワフワすることも、ピョンピョンと跳ねることもなく、ノッポの車体にはちょうど良い硬さ。ハンドルの操作感覚もミニバン向きの程よい柔らかさがある。これよりもシャープさが増すと、動きが神経質になってしまうだろう。カーブを曲がったときは車体にソリッド感があり、ボディ剛性の高さに安心感を覚える。ショックアブゾーバーを改良したということもあり、想像以上の乗り心地だ。15インチタイヤを履くモデルもあるが、個人的には試乗車に装備された16インチも車両と上手にマッチングしていると感じた。
高速道路に合流し、走行モードを「パワーモード」に切り替えてみる。当たり前だが出力が上がり、エコモードよりも余裕が出てくる。とはいえ、追い越し車線を堂々と走るのは“場違い”な気もする。3兄弟の中ではスポーティーに振っているとはいえ、ここはミニバンらしく楽しくのんびりと走行レーンを走ろうじゃないか。
高速走行中に感心したことが2つある。まず、大きなボディの割には風切り音が少なめで、ロードノイズもそれほど気にならないくらい静粛性がしっかりしている。エンジン音が大きめに聞こえるときはあるが、車内での会話を邪魔するようなレベルではない。
もう一つは、直進安定性が非常に高いということだ。ボディサイズの違いなどもあるが、格上のアルファードよりも優れていると感じた。日産の新型セレナも安定感たっぷりでとても走りやすかったが、ヴォクシーがここまで綺麗なラインで走るとは正直驚いた。今回の小改良で空力パーツを追加したことも関係がありそうだ。