【試乗インプレ】可愛かったあの子が“大人”に成長して7年ぶりに凱旋帰国 ホンダ・シビック (3/5ページ)

  • セダンは伸びやかなプロポーションが特徴。ホンダ・シビックセダン
  • インパネデザインはセダン、ハッチバック共通。ホンダ・シビックセダン
  • 多灯LEDをおごったヘッドランプユニット。ホンダ・シビックハッチバック
  • 英国生産のため“輸入車”となるハッチバック。ホンダ・シビックハッチバック
  • 最近のホンダ顔を踏襲したフロントマスク。ホンダ・シビックセダン
  • ルーフからテールエンドまでなだらかにつながったクーペスタイル。ホンダ・シビックセダン
  • リアがハッチゲートのようにも見えるが、キャビンから独立したトランクを装備。ホンダ・シビックセダン
  • ホンダ・シビックセダン
  • ホンダ・シビックセダン
  • 後席は座面長たっぷり、背もたれの高さと傾斜、膝元の余裕も十分で大人4人が楽に長距離移動できる空間を確保。ホンダ・シビックセダン
  • トランクリッドは奥行きが短いが、左右の開口幅は大きく、下端も低いので使い勝手良さそう。ホンダ・シビックセダン
  • 荷室奥行きが長く、容量はハッチバックより上。ホンダ・シビックセダン
  • スノッブなセダンとアグレッシブなTYPERの間をとったような、ほどよく厳つい顔つき。ホンダ・シビックハッチバック
  • ハッチバックは画像のように6速のMT仕様も選べる。ホンダ・シビックハッチバック
  • セダン同様、ハッチバックもルーフから後端までなだらかなラインを描く。ホンダ・シビックハッチバック
  • リアハッチはかなり寝かされていることがわかる。ホンダ・シビックハッチバック
  • マフラーはセンター2本出し。このアングルがもっともスポーティー。ホンダ・シビックハッチバック
  • センターコンソールはまるで後輪駆動車のように高い。おかげでMTのシフトはレバーもストロークも短めで、停車してレバーを動かしているだけで気分が上がる。ホンダ・シビックハッチバック
  • 容量はセダンに及ばないが、大きな開口部で積載性に勝る。ホンダ・シビックハッチバック
  • 黒だと一気にワルの雰囲気に。ホンダ・シビックハッチバック
  • 白だと穏やかな雰囲気に一変。車体色でここまでイメージが変わるクルマも珍しいかも。ホンダ・シビックセダン


 まず感じるのは静粛性の高さだ。サスペンションがしなやかに動き、荒れた路面でもショックが少ない。何よりTYPE Rと共用することを前提として開発され、欧州Cセグと真っ向勝負できる剛性感を持つシャシーとボディーが上質な乗り味を支えていることは、5分も走らせれば感じられる。

 173馬力、トルク22.4キロを発生する1.5リッターのダウンサイジングターボエンジンはパワーウエイトレシオ7.5kg/PSと好バランスだ。空転感を抑えた新設計のCVTは違和感が少なく、スバルのリニアトロニックに近いフィーリングで、これならCVTでもいいかなと思える出来。シフトパドルを使ったマニュアル変速も可能で、箱根の下り坂ではエンジンブレーキもよく効いてくれた。

 操舵角に応じて切れ具合が可変するハンドルのフィーリングは初期が軽く、徐々に重くなるチューニング。中低速域では自然で扱いやすい印象だった。

 ハッチは欧州車レベルのがっしり感

 あっという間に30分が経過し、あわてて会場に引き返し、今度はハッチバックに乗り換えて東名高速を走ってみる。

 国内生産のセダンに対し、英国で生産されるハッチバックは、走り出しからセダンと印象が異なる。センター2本出しの太いマフラーから奏でられるエグゾーストサウンドは始動から野太く、下っ腹に響く。セダンのタイヤが扁平率55の16インチなのに対し、こちらは40の18インチとスポーティーな組み合わせ。当然乗り心地は硬め、サスペンションの仕立てもよりソリッドに感じられる。トランクが独立したセダンと違って、荷室とキャビンがつながっていることもあり、ロードノイズも増える。要はちょっとうるさくて硬く、快適性は明らかにセダンのほうが上だ。

 しかし、料金所を通過して本線に合流、加速を始めるとハッチバックの本領が発揮される。まずオン・ザ・レールの直進安定性に驚かされた。もう完全に欧州レベルと言っていい。ちょうど1週間前に試乗したばかりのルノー・メガーヌGTと比べてもまったく遜色ない。スピードを出すほどに安定して重厚感を増す感じはドイツ車のようだった。

回して楽しいVTECターボ

     おそらくホンダは、ミニバンやSUVユーザーに乗り換えてもらえるとは端から思っていない。奪いたいのは、VW・ゴルフやルノー・メガーヌの購入を検討しているユーザーだろう。たとえば、シビックハッチバックと同等スペックのゴルフハイラインは346万円、メガーヌGTは334万円。実に50万円以上の開きがある。相手が輸入車ということを割り引いて考えてもお値打ちと言っていいのではないか。  スポーティーかつDCT仕様のセダンが欲しい  もし私が買うとしたら…これはなかなか悩ましい。デザインで欲しいと思うのはセダンだが、走りが楽しいのはハッチバック。ハッチバックの走りそのままに、ボディーだけセダンという仕様があって、なおかつミッションがゴルフやメガーヌのようなDCTであれば、けっこう真剣に購入を考えたい。  今後の売れ行きによっては、仕様やグレードの追加もあるかもしれない。すでに9月から販売を開始しており、ハッチバック購入者の35%がMT仕様を選んでいるという。これはホンダの予想以上だそうだ。トヨタ・カムリの販売好調もあり、セダン復権の機運も高まりつつある。ホンダさん、スポーティーなDCT仕様のシビックセダン、出すなら今ですよ、多分。  次週はシビックTYPE Rの試乗記をお送りする。 ■基本スペック ホンダ・シビック セダン CVT 全長/全幅/全高(m) 4.65/1.8/1.415 ホイールベース 2.7m 車両重量 1,300kg 乗車定員 5名 エンジン 4気筒 直噴 ターボ 総排気量 1.496L 駆動方式 前輪駆動 燃料タンク容量 47L 最高出力 127kW(173馬力)/5,500rpm 最大トルク 220N・m(22.4kgf・m)/1,700rpm~5,000rpm JC08モード燃費 19.4km/L 車両本体価格 265.032万円 ホンダ・シビック ハッチバック 6MT/CVT 全長/全幅/全高(m) 4.52/1.8/1.435 ホイールベース 2.7m 車両重量 6MT:1,320kg CVT:1,350kg 乗車定員 5名 エンジン 4気筒 直噴 ターボ 総排気量 1.496L 駆動方式 前輪駆動 燃料タンク容量 46L 最高出力 134kW(182馬力)/5,500rpm 最大トルク 240N・m(24.5kgf・m)/1,900rpm~5,000rpm JC08モード燃費 6MT:17.4kmL CVT:18km/L 車両本体価格 280.044万円