【試乗インプレ】可愛かったあの子が“大人”に成長して7年ぶりに凱旋帰国 ホンダ・シビック (4/5ページ)

  • セダンは伸びやかなプロポーションが特徴。ホンダ・シビックセダン
  • インパネデザインはセダン、ハッチバック共通。ホンダ・シビックセダン
  • 多灯LEDをおごったヘッドランプユニット。ホンダ・シビックハッチバック
  • 英国生産のため“輸入車”となるハッチバック。ホンダ・シビックハッチバック
  • 最近のホンダ顔を踏襲したフロントマスク。ホンダ・シビックセダン
  • ルーフからテールエンドまでなだらかにつながったクーペスタイル。ホンダ・シビックセダン
  • リアがハッチゲートのようにも見えるが、キャビンから独立したトランクを装備。ホンダ・シビックセダン
  • ホンダ・シビックセダン
  • ホンダ・シビックセダン
  • 後席は座面長たっぷり、背もたれの高さと傾斜、膝元の余裕も十分で大人4人が楽に長距離移動できる空間を確保。ホンダ・シビックセダン
  • トランクリッドは奥行きが短いが、左右の開口幅は大きく、下端も低いので使い勝手良さそう。ホンダ・シビックセダン
  • 荷室奥行きが長く、容量はハッチバックより上。ホンダ・シビックセダン
  • スノッブなセダンとアグレッシブなTYPERの間をとったような、ほどよく厳つい顔つき。ホンダ・シビックハッチバック
  • ハッチバックは画像のように6速のMT仕様も選べる。ホンダ・シビックハッチバック
  • セダン同様、ハッチバックもルーフから後端までなだらかなラインを描く。ホンダ・シビックハッチバック
  • リアハッチはかなり寝かされていることがわかる。ホンダ・シビックハッチバック
  • マフラーはセンター2本出し。このアングルがもっともスポーティー。ホンダ・シビックハッチバック
  • センターコンソールはまるで後輪駆動車のように高い。おかげでMTのシフトはレバーもストロークも短めで、停車してレバーを動かしているだけで気分が上がる。ホンダ・シビックハッチバック
  • 容量はセダンに及ばないが、大きな開口部で積載性に勝る。ホンダ・シビックハッチバック
  • 黒だと一気にワルの雰囲気に。ホンダ・シビックハッチバック
  • 白だと穏やかな雰囲気に一変。車体色でここまでイメージが変わるクルマも珍しいかも。ホンダ・シビックセダン


 構造的にはキャビンとトランクに隔壁があってリアの開口面積の小さいセダンのほうがボディー剛性は高いはずだが、太いタイヤと引き締まった足回りの仕立ての影響だろうか、直進時のがっしり感はハッチバックのほうが強く印象に残った。

 回して楽しいVTECターボ

 ハイオク仕様でセダン比9馬力アップしたエンジンは、ターボ過給のおかげもあってスムーズに吹け上がり、追い越し加速でもまったくストレスがない。しかも回転数に応じて吸排気バルブの動きが変わるVTECだから、5000回転を超えても伸びが衰えない。ストレスがないどころか、期待以上にスポーティーだ。絶対的な加速性能はスポーツモデルレベルでないかもしれないが、体感的には十分以上にスポーツしている。メガーヌGTの試乗でも感じたことだが、「これならTYPE R(メガーヌはR.S.)はいらないんじゃない?」とすら思えた。少なくとも日常的にサーキットを走りまくるようなユーザーでなければ、かなり満足できるのではないか。

 復路では同行した大竹記者がハンドルを握ったが、サーキット取材で限界スピードに挑みまくっている彼も、「アクセル操作など、ドライバーの入力に対する反応がわかりやすい。接地感がダイレクトで、高速走行時の安心感がすごく高いですね」と高評価したほどだ。MT仕様に乗れなかったのが誠に心残りな、楽しい走りを味わえた。

 大人シビックは高いのか

 お値段は、セダン265万円、ハッチバック280万円だ。今や背の高い軽やSUV、ミニバンばかりが売れている日本市場に久々の復活ということもあってか、グレード設定はそれぞれ1つのみという地味な売り方なのは、ホンダも需要を読みかねて様子見、ということだろうか。この価格、往年のシビックを知っているユーザーからすると「高い」ということになるのだろうが、車格から見れば妥当な線だと思う。

 スバルが米市場に照準を合わせてレガシーをモデルチェンジさせ続けたのと同じように、今のシビックはホンダの世界戦略車でもある。その結果として、新型シビックは欧州Cセグに負けない乗り味を持つクルマに仕上がった。つまり、あの可愛かったシビックは、一時日本を離れた間も海外で揉まれつつ命脈を保ち、立派な“大人”に成長して凱旋帰国したわけだ。

スポーティーかつDCT仕様のセダンが欲しい

     おそらくホンダは、ミニバンやSUVユーザーに乗り換えてもらえるとは端から思っていない。奪いたいのは、VW・ゴルフやルノー・メガーヌの購入を検討しているユーザーだろう。たとえば、シビックハッチバックと同等スペックのゴルフハイラインは346万円、メガーヌGTは334万円。実に50万円以上の開きがある。相手が輸入車ということを割り引いて考えてもお値打ちと言っていいのではないか。  スポーティーかつDCT仕様のセダンが欲しい  もし私が買うとしたら…これはなかなか悩ましい。デザインで欲しいと思うのはセダンだが、走りが楽しいのはハッチバック。ハッチバックの走りそのままに、ボディーだけセダンという仕様があって、なおかつミッションがゴルフやメガーヌのようなDCTであれば、けっこう真剣に購入を考えたい。  今後の売れ行きによっては、仕様やグレードの追加もあるかもしれない。すでに9月から販売を開始しており、ハッチバック購入者の35%がMT仕様を選んでいるという。これはホンダの予想以上だそうだ。トヨタ・カムリの販売好調もあり、セダン復権の機運も高まりつつある。ホンダさん、スポーティーなDCT仕様のシビックセダン、出すなら今ですよ、多分。  次週はシビックTYPE Rの試乗記をお送りする。 ■基本スペック ホンダ・シビック セダン CVT 全長/全幅/全高(m) 4.65/1.8/1.415 ホイールベース 2.7m 車両重量 1,300kg 乗車定員 5名 エンジン 4気筒 直噴 ターボ 総排気量 1.496L 駆動方式 前輪駆動 燃料タンク容量 47L 最高出力 127kW(173馬力)/5,500rpm 最大トルク 220N・m(22.4kgf・m)/1,700rpm~5,000rpm JC08モード燃費 19.4km/L 車両本体価格 265.032万円 ホンダ・シビック ハッチバック 6MT/CVT 全長/全幅/全高(m) 4.52/1.8/1.435 ホイールベース 2.7m 車両重量 6MT:1,320kg CVT:1,350kg 乗車定員 5名 エンジン 4気筒 直噴 ターボ 総排気量 1.496L 駆動方式 前輪駆動 燃料タンク容量 46L 最高出力 134kW(182馬力)/5,500rpm 最大トルク 240N・m(24.5kgf・m)/1,900rpm~5,000rpm JC08モード燃費 6MT:17.4kmL CVT:18km/L 車両本体価格 280.044万円