100円玉の重みで自動車が… ゲームブームの元祖「スペースインベーダー」40周年の軌跡 (3/4ページ)

  • ボルダリングのように壁の突起をつかみながらインベーダーを倒す「ノボリンベーダ-」=大阪市北区(彦野公太朗撮影)
  • 床の画面に表示されたボールを蹴ってインベーダーを倒していく「アルキンベーダ-」=大阪市北区(彦野公太朗撮影)
  • 床の画面に表示されたボールを蹴ってインベーダーを倒していく「アルキンベーダ-」
  • バーチャルフィールドに現われるインベーダーを足を使って撃ち落とす「アルキンベーダー」=大阪市北区
  • 「スペースインベーダー」誕生40周年を記念した特設ストアで「アルキンベーダー」を楽しむ人たち
  • バーチャルフィールドに現われるインベーダーを足を使って撃ち落とす「アルキンベーダー」。
  • ボルダリングのように壁の突起をつかみながらインベーダーを倒す「ノボリンベーダ-」=大阪市北区(彦野公太朗撮影)
  • 「スペースインベーダー」誕生40周年を記念した特設ストアで「ノボリンベーダー」を楽しむ子供
  • 梅田に誕生した専門店「スペースインベーダールーム」=大阪市北区(彦野公太朗撮影)
  • 「スペースインベーダーギガマックス」をクリアしてガッツポーズをとる外国人男性
  • 最大8人が並んで「スペースインベーダーギガマックス」を楽しむプレーヤーたち
  • 一列に並んで「スペースインベーダーギガマックス」を楽しむプレーヤーたち
  • 梅田に誕生した専門店「スペースインベーダールーム」=大阪市北区(彦野公太朗撮影)
  • 床の画面に表示されたボールを蹴ってインベーダーを倒していく「アルキンベーダ-」=大阪市北区(彦野公太朗撮影)


 「コンピューターと対戦」の目新しさ

 大阪府岸和田市出身で、ゲームの開発に携わったという元タイトー社員、西角(にしかど)友宏さん(74)は、インベーダーブームが起きた理由について「敵が攻撃してくるという、過去にはなかったシューティングゲームだったことが大きい」と分析する。これまでのゲームはブロック崩しのように、プレーヤーが一方的に攻めるだけだったが、スペースインベーダーはコンピューターと対戦する目新しさがあったという。

 それに加えて、タコやイカ、カニをモチーフにしたシンプルな敵のキャラクターも人気を呼び、「名古屋撃ち」などと呼ばれる攻略法も話題に。「左右に動いて敵を撃つというシンプルな操作性も、多くの人に遊んでいただくことになった思う」と話した。

 しかし、インベーダーゲームをしたい若者たちが、ゲーム代欲しさの恐喝事件や窃盗事件が多発。未成年が深夜に繁華街を徘徊(はいかい)するなどの問題も表面化し、教育現場が対応に追われる騒ぎに発展した。昭和54年6月、全日本遊園協会が「インベーダータイプ・ゲームマシン運営自粛宣言」を出したことで、ゲームセンターへの来場者が激減。社会現象にまでなった爆発的なブームは、アッという間に終息することになった。

「40年たっても魅力は変わりません」