整備新幹線、開業前倒し実現に財源確保の壁 政府・与党WGが議論

 
北陸新幹線の新型車両E7系

 北海道、北陸など整備新幹線の開業時期前倒しに向け、政府・与党は24日、検討の場となるワーキンググループ(WG)の初会合を開催し、本格的な議論に着手した。与党が北海道で5年、北陸で3年の前倒しを求めている中、WGは年末の2015年度予算編成までに議論を重ね、課題の財源確保策や何年の前倒しが可能かも含め結論を出す。

 7月に与党のプロジェクトチーム(PT)が政府に提出した要望では、北海道の新函館北斗-札幌間は開業時期を現行予定の35年度から5年、北陸の金沢-敦賀間は25年度から3年、九州新幹線(長崎ルート)の武雄温泉-長崎間は可能な限り、それぞれ前倒しを目指すべきだとした。

 24日の政府・与党WGでは与党の出席者が発言し、「沿線への経済波及効果が大きい」などと一様に開業前倒しの実現を訴えた。

 ただ、与党の要望通りに北海道で5年、北陸で3年の前倒しを実現するには5400億円が必要。このうち2000億円はJR各社が将来支払う施設使用料(貸付料)を担保とした借り入れで賄い、これで北海道で2年、北陸で1年の前倒しは可能だが、残りの3400億円の確保が壁となる。

 このため与党は、JR各社が貸付料を払い続ける期間を現行の30年から延長することや、JR九州の株式を上場して売却益の一部を前倒しの財源に充てることなどを提案。

 ただ、貸付料の支払期間延長には負担増となるJR各社が難色を示しているなど、今後の議論には曲折も予想される。