原油急落で円107円台、東京株午前終値は503円安 熊本地震でトヨタ株大幅下落
前週末までの対ドル円相場
週明け18日の東京市場では、熊本地震の影響と原油安から、大幅に円高株安が進んだ。外国為替市場では円相場が1ドル=108円台前半から断続的に107円台に突入。日経平均株価は大幅続落し、下げ幅は一時600円に迫った。
日経平均株価の午前終値は、前週末比503円94銭安の1万6344円09銭。安値は593円安の1万6254円まで下げた。
東京市場で円相場が1ドル=107円台をつけたのは12日以来約1週間ぶり。午前9時前から断続的に107円台をつけている。午前11時すぎには107円80銭台まで円高が進んだ。
17日のニューヨーク市場は主要産油国がカタールで開いた会合で、増産凍結で合意できなかったことを嫌気し、原油先物相場が一時1バレル=一時37・61ドルまで急落。供給過剰から原油安が再加速するとの見方から、投資家がリスクを回避する動きを強め、比較的安全な資産とされる円が買われる一方、リスク資産とされる株式を手放す動きが広がった。
一方、熊本地震を受けてメーカーの工場操業停止や企業のサプライチェーン(部品の調達・供給網)寸断が広がっていることも、市場に影響を与えている。
トヨタ自動車が全国の車両組立工場の大半で生産を18日から段階的に停止するなど、業績の先行き懸念が広がった。トヨタの株価は一時、前週末比で6%超下落する場面があった。午前終値は5.1%下落し291円安の5449円。
東証株価指数(TOPIX)の午前終値は、前週末比39.42ポイント安の1321.98。東証1部銘柄の88%にあたる1718が値下がりしている。
関連記事