「社名が出て驚いた」…ソフトバンク孫氏ら、租税回避目的ないと強調 パナマ文書で

 
会見するソフトバンクグループの孫正義社長。右はニケシュ・アローラ副社長=10日、東京都中央区の東京証券取引所

 パナマ文書に記載された日本企業や経営者は、租税回避を目的としたものではないことや、適正な税務対応を行っていることを説明している。経済界からは日本についてはこれ以上、問題が深刻になることはないといった意見も聞かれた。

 オリックスは、記載されたことについて「1970~80年代に船舶リースを始めたので、その特別目的会社を指している」と広報が回答。その上で、「タックスヘイブン対策税制に基づき、日本の国税当局にも申請し、脱税などはない」とした。

 丸紅の国分文也社長は10日の決算会見で、銅製品事業に関連した投資会社への出資について、「会社を設立しやすいといったビジネス上の判断」と述べた。

 グループ会社が記載されたソフトバンクグループの孫正義社長も同日の決算会見で、「世界的な投資会社がみなそういう形態を取る中で、違う形でやると投資競争に勝てない」と語り、世界的なルールに基づく対応だと強調する。

 UCCホールディングスの上島豪太グループCEO(最高経営責任者)が「個人並びに会社として、税務当局に適切に情報開示をし、合法的に納税している」とコメントするなど、個人として名前の挙がった経営者も、適正な対応をしていることを説明する。

 企業経営に詳しい日本経済大学の西村尚純教授は「(日本企業の)記載はもっと多くなるのではと想定されたが、極めて少数で、経営者が常識的な対応をしていることが分かった」と、評価する。

 経団連の榊原定征会長は「違法な脱税は取り締まり、合法であったとしても、過剰な節税は慎むべきだ」とし、今後の動向を注視する姿勢を示している。

 ■パナマ文書記載に対するコメント

 ◆ソフトバンクグループ・孫正義社長

 グループ社名が出て驚いた。小規模案件で、パートナー企業が主導。租税回避のためでなくビジネス上の理由での投資だ

 ◆楽天・三木谷浩史会長兼社長

 広報によると、楽天起業前の投資で、租税回避の意図はなく、通常の投資だが、出資の一部しか戻ってこなかった

 ◆セコム・飯田亮取締役最高顧問

 広報によると、法律の専門家から税務を含む適法性についての意見を聞いた上で、正しく納税済みとなっている

 ◆UCCホールディングス・上島豪太グループCEO

 租税回避を目的としたものではない。個人並びに会社として、日本の税務当局に適切に情報を開示し、合法的に納税をしている