「酉」騒ぐ?…円安株高続くか トランプ米新政権がカギ 欧州・中国リスクも
平成29年の干支(えと)は「酉(とり)」だ。相場格言では「申(さる)酉(とり)騒ぐ」とされ、実際に申年の今年は株も為替も大きく荒れた。29年は、1月20日に米大統領に就任するトランプ氏の政策運営の行方や、選挙が相次ぐ欧州の政治リスクが鍵を握るが、市場関係者の間では円安・株高基調は続くとの見方がある。
岡三証券の小川佳紀シニアストラテジストは「日本企業の稼ぐ力が高まった中で、円安ドル高の追い風もある。平均株価は2万3000円程度まで上昇する素地がある」とみる。
円相場も、みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは「円高ドル安は大幅には進まず、1ドル=110~125円で推移する」との見立てだ。
一方で「引き続き海外要因から目が離せない1年になる」(日本証券業協会の稲野和利会長)のは必至のようだ。
米大統領選でトランプ氏が勝利すると、その後は期待先行の「トランプ相場」で世界的な株高となった。29年は新政権の具体的な政策を見極める段階に移る。政策の中身や実行ペースが“肩すかし”となれば、期待は一気に後退して平均株価や円相場は調整を迫られそうだ。
欧州では、3月のオランダ下院選を皮切りに、春のフランス大統領選、秋のドイツ連邦議会選と「選挙イヤー」を迎える。反欧州連合(EU)の勢力が台頭すれば、東京市場でもリスク回避の円高・株安を誘いそうだ。英国のEU離脱問題の行方も影響を及ぼす可能性が高い。
さらに、世界の金融市場を昨年以降何度も動揺させた中国経済にも注意が必要だ。中国経済は足元では一見落ち着いているが、資金流出や人民元安が加速する懸念が強まったり、トランプ氏の対中姿勢で緊張が高まれば、波乱要因になる恐れも出てくる。
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