公示地価、住宅地が9年ぶり下げ止め 大都市と地方で進む二極化、商業地は2年連続増

 
公示地価が全国最高額の「山野楽器銀座本店」(右から2棟目)=東京都中央区

 国土交通省が21日発表した今年1月1日時点の公示地価は、住宅地の全国平均が前年比0.022%のプラスとなり、わずかながら9年ぶりに上昇に転じた。商業地、工業地と合わせた全用途平均も0・4%のプラスで、上昇幅は昨年より0・3ポイント拡大した。

 三大都市圏より値上がりが著しい札幌・仙台・広島・福岡の「地方4市」では、全用途の上昇幅が0・8ポイント広がりプラス3・9%となった。

 住宅地の昨年の全国平均はマイナス0・2%。統計上の表現では、今年は変動率ゼロの「横ばい」だが、事実上の下げ止まりとなった。同省は住宅ローン減税や低金利政策を背景に、住宅需要が堅調なためと分析している。

 ただ三大都市圏ではマンションの高騰が響き、上昇が鈍る地点も増加。名古屋圏は0・6%に縮小し、大阪圏は横ばいとなった。

 商業地の全国平均は1・4%上昇し、2年連続プラス。訪日客の増加でホテル用地の需要が高い主要都市や、再開発の進んだ地域などが押し上げ、昨年の上昇率を0・5ポイント上回った。

 商業地の上昇率は三大都市圏の3・3%に対し、地方4市が6・9%。地価が比較的割安で、投資が集まっているためとみられる。このため地方圏全体では下落幅が0・1%に縮んだ。

 全国最高額は東京都中央区の「山野楽器銀座本店」で、1平方メートル当たり5050万円(25・9%上昇)。最高上昇率の地点は大阪市中央区の「づぼらや道頓堀店」で、プラス41・3%(同400万円)だった。