問われる日本のLNG戦略 東南アジア拡大、一大市場形成の機運 (3/4ページ)

2012.11.6 08:00

 シンガポールは豪州やインドネシア、中東などガス産出国の中心に位置する。このため、扱い量を増やしてスポット取引などで転売すればアジアでも市場が生まれて価格が下がると、マクグレガー氏は見込む。

 アジアの金融センターの一つで、原油先物取引などでも「十分な経験がある」(ファンデルフーフェン事務局長)ことや、米ドルで決済できる取引環境もシンガポールの強みだ。中国・上海なども取扱量を伸ばしているが国内向けが大半を占め、国際市場として成熟していない。

 30年には純輸入転換

 ASEAN(東南アジア諸国連合)地域の天然ガス自給率は150%で現在は輸出側に立つが、30年には純輸入に転じる見込みだ。インドネシアは今年5月にLNGの輸入を始め、マレーシアも受け入れ設備をほぼ完成させるなど、両国とも国内需要の拡大に対応するためLNGシフトを強めている。

 11年にLNG受け入れ基地を稼働させたタイも、天然ガスの比重を高めている。石炭火力発電の建設に反対するデモが起こるなど、国内の環境意識が高まっていることが背景にある。フィリピンやベトナムなどもLNGの受け入れ施設建設を計画しており、東南アジアのLNG需要は今後膨らむ可能性が高い。

市場メカニズムで高値に風穴を開けることも不可能でない

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