マイナスの影響を緩和するには、結婚・育児を機に家庭に入りがちな女性や、高齢者の労働環境を整え、働き手を増やす努力が必要だ。試算では、30年までに25~59歳の女性の労働力率をスウェーデン並みに高められれば、その間の成長率を0・2~0・4%押し上げられる。さらに高齢者の労働参加も加味すれば0・6~1・0%に拡大する。
生産性の伸び率も
労働生産性も重要な論点になる。働き手が減っても1人当たりの生産性を高められれば、経済を成長させられるからだ。ただ、現状では人口動態の変化は生産性に対してマイナスの影響を与えているとみられる。それはなぜか-。
一般的に住宅や自動車などの買い物をするのは働き盛りの世代が中心だ。この層が厚いとモノの需要が拡大しやすくなり、景気への好影響が期待できる。「支出の波(スペンディング・ウエーブ)」と呼ばれる考え方で、感覚的にもよくわかる概念だ。