勤労世代が減り、高齢者が増えるとどうなるのか。高齢者は医療や福祉、旅行などの支出が多いため、経済全体の需要構造のウエートはモノからサービスへとシフトする傾向がある。これに伴い産業構造も変化。産業別就業者数をみると、医療や介護などのサービス業が伸びる一方、製造業が減る最近の傾向がわかる。
一般的にサービス業は製造業より労働集約型なので労働生産性は低い。このため高齢化で産業構造が変われば、国全体の生産性を下押しする。日銀の試算では、人口動態の変化で労働生産性の伸び率は30年代まで年平均0・2~0・4ポイント下押しされる。
回避するには、ITによる効率化や規制緩和などを通じてサービス業の生産性を高める成長戦略が不可欠だ。
中国でバブル崩壊?
潜在的な懸念は日本だけの話ではない。アジアでは近い将来、高齢化が大きな問題となる見込みだ。国連推計によると、50年には台湾や韓国、シンガポール、香港でも老年人口比率が3割を超える。