反日デモは中国人の「お祭り」 暴れて憂さ晴らし…日本企業に再考の時間 (3/4ページ)

2012.12.10 07:30

  • 営業を全面再開した「ジャスコ黄島店」に入る買い物客=11月24日、中国山東省青島市(河崎真澄撮影)

 パナソニックの3カ所の工場にデモ隊が突入し、設備が破壊されて生産が停止した事件で、同社創業者、松下幸之助氏の「恩」を中国人は忘れていないはずだという思いが日本側にはある。

 だが、呉氏は「幸之助氏の本は書店に多く並んでいるが、そもそも若い工場労働者は幸之助氏を知らない」と指摘する。

 中国に過剰な期待をしてはいけない、というわけだ。

 現地は沈静化し熟慮の機会に

 尖閣諸島に不法上陸した香港の活動家の検挙以降、中国の125都市では反日デモの嵐が吹き荒れた。日本製品のボイコットや沖縄までの領有権などを主張し、日系企業の工場、店舗などに次々とデモが押し寄せた。

 特に日本政府が尖閣諸島の国有化を決定してから最初の週末となった9月14、15日、デモ参加者はそれまでの数百人から全土で最大2万人に膨れあがり、日系企業関係者を震撼(しんかん)させた。

 これを受け、日系企業の間では中国に見切りをつけ、ベトナムやタイなどに進出先を変更すべきだとの強硬論も出始めている。

中国に見切りをつけた日系企業、強硬論も

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