中国政府は今年、南シナ海で実効支配する島の資源の一斉調査に着手する計画だ。7000メートル級の潜水に成功した有人潜水調査船「蛟竜(こうりゅう)号」も調査活動を始める。CNOOCは香港沖で運用している3000メートルまで掘削可能な大型リグ「海洋石油981」で遠洋の深い油田にまで触手を伸ばす。このリグは中国で「石油空母」とも呼ばれている。
インフラに100億元
ベトナムなど領有権を争う国の反発に加え、日米豪などの強い懸念をよそに、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)など3諸島を管轄すると称する「海南省三沙市」のインフラ整備に、中国は100億元(約1460億円)を投入する。中国国家海洋局の劉賜貴局長は「海洋経済は海洋強国建設のエンジン」と強調している。南シナ海や尖閣諸島周辺を含む東シナ海で、船舶や航空機による権益保護の姿勢を一段と強めるだろう。
中国は15年までの「第12次5カ年計画」で「海洋での突発事件への対応能力を増強する」と明示し、さらに海底油田も15年までに新たに10億~12億トンの埋蔵量を確認する目標もある。ネクセン買収が成功すれば、習新指導部が照準を合わせた「海洋強国」への号砲ともなる。(上海 河崎真澄)