スマホ対応をめぐっては、サイバーFXは、専用ソフト「Cymo」を09年から提供。ヤフーもパソコンなど他の媒体より、スマホ向けのサービスを優先させる方針を取っていることもあって、伊藤社長は「もともとスマホに強みがあったが、ヤフーとの連携でさらに強化する」と強調する。
また、GMOクリック証券は「FXroid」、楽天証券は「iSPEED」など各社ともスマホ用アプリ(応用ソフト)を提供。注文操作の簡単さや、取引の参考になる指標の見やすさなどを競っている。
FX業界は、証拠金に対する実際に取引できる金額の倍率である「レバレッジ」について10年に上限が50倍、11年に同25倍と相次いで規制が強化されて売買高が停滞、業者の淘汰や再編が進んだ。安倍相場以降の活況によって売買高は再び増勢傾向にあるが、ネット2社が存在感を高めれば、再び再編が進む可能性もある。(高橋寛次)