急速な開発に伴う強制立ち退きなど、土地所有をめぐる問題が都市部を中心に頻発している。経済発展に伴う貧富の格差の拡大が目立つようになり、もともと野党支持が根強い都市部では、フン・セン首相も「安泰」とばかり言っていられない。
実際、今夏の総選挙の前哨戦となった昨年の地方選では、プノンペンなど都市化が進む地域での与党の得票率が50~60%台で比較的低かった。一方で、二大野党(サム・ランシー党、人権党)の合計得票率は約31%で、2002年の17%、07年の25%から伸び続けている。
二大野党は昨年10月、今回の選挙に向けて合流し「カンボジア救国党」を結成した。選挙協力で与党批判票の受け皿になろうという狙いで、与党の支持基盤をどこまで揺るがすことができるか、注目されている。(在カンボジア・ジャーナリスト 木村文)