もっとも、システムの総額に関する確定的な試算はない。基幹となる個人情報表示機能と情報提供ネットワーク、情報保護監視システムの整備費について、所管する内閣官房は民主党政権時代に最大3000億円と見積もったが、「機能をどこまで含めるか明確ではなかった」(社会保障改革担当室)という。
政権交代後、政府CIO(最高情報責任者)室がコストを洗い直した結果、基幹部分の整備費は190億円と試算され、10分の1以下に縮減された。
とはいえ、全国で1700余りに上る市町村が持つシステムの改修やネットワーク接続、スマートフォン(高機能携帯電話)など携帯端末向けのサービスといった機能拡充を含めれば、市場規模は1兆円を優に超えるとみられる。IT業界が特需に目の色を変えるのも当然だ。
総務省によると、中央官庁の情報システムは約1500件あり、運営コストは年間5000億円かかっている。