好成績求める地方
地方のGDP合計が国家統計を大きく上回る現象はなにも今に始まったことではない。同紙によれば、通年の名目GDPで昨年は11.1%、11年は9.7%、10年は8.8%もの地方肥大型の統計数字が堂々と発表されている。この傾向は1985年ごろから始まったという。
政府系シンクタンクの中国社会科学院では「多地域をまたぐプロジェクトで数値が重複計算された」などと苦しい説明を繰り返す。
だが、清華大学の袁鋼明研究員は「地方政府は好成績を求める余り、虚偽データを報告している可能性が高い」と指摘した。地方政府幹部の人事考課には経済的な成果が重要な鍵であり、統計“水増し”の温床にもなっているようだ。
実際には“灰色収入”と呼ばれるGDPに算入されない数字も相当な規模に上ると考えられる。
共産党、政府、国有企業の幹部など富裕層による腐敗や脱税などに絡む隠れた収入がその大半。公式なGDP統計が中国経済の実態をどこまで正確に反映しているか読み切れない。