「不安になって株を手放す人もいる」と悪循環を嘆く
こうした動きに個人投資家も巻き込まれた。委託保証金を担保に、証券会社から資金や株を借りて売買する「信用取引」を行う個人投資家は、相場下落により、保証金の追加が必要になり、現金を得るために保有株を売る動きが相次いだ。
ネット証券大手の担当者は「金融商品取引の初心者は、不安になって株を手放す人もいる」と悪循環を嘆く。
安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」に対する評価も材料だ。5日で安倍首相の成長戦略がほぼ出そろったが、同日は518円89銭安と大幅下落。内容が事前予想の範囲にとどまり、失望を招いた。
大和住銀投信投資顧問の窪田真之シニア・ファンド・マネージャーは「政策で『日本経済が強くなる』との見方と、『まやかし』とみる派に割れている」と話す。