人海戦術ネックに
日系など外資系を中心に、対中進出した製造業の場合、資材の輸入や製品の輸出に便利な沿岸部の工場を自動化するか、まだしも労働力が確保しやすい内陸部に工場ごと移転するか、あるいは東南アジアなどに引っ越すか、選択を迫られている。工場移転のコストを考えれば、まずは生産の省力化と自動化が最優先の課題となる。
電機や機械分野では小さな部品の分別、外観検査や不良品識別、衣料品や繊維分野では縫製や検品など、かつては人海戦術が最も力を発揮し、中国を「世界の工場」に押し上げた原動力の工程が、いまでは逆に、対中進出した製造業の成長のネックにもなっている。いかに工場を自動化するかが、13億人という世界最大の人口を抱える中国で製造業の生き残りの鍵になったのも、実に皮肉な話だ。
中国のエコノミストは「労働市場が変化する中国で進む産業革命の姿だ」と話した。
日本や韓国、台湾など、製造業が成長する過程で直面した労働力や賃金の問題は、13億人の人口を抱える中国でも避けては通れない。