先日の記事で、日本の人たちが「グローバル」という言葉にあまりに振り回され過ぎていることを書いた。同時に異文化経験のある人達が地域の活性化に注力を始めている動きも紹介した。「英語のプレゼンの方が得意」という小川さんも、その例に違わない。
子供の頃、8年間を英国で過ごした彼はずっと「グローバル」に憧れをもっていた。しかし東日本大震災後をきっかけに、「グローバルで活躍する」意味を考え始めた。
「なぜ『グローバルだけに』こだわるのか?と考えるようになりました。大事なのは、グローバルかローカルかと天秤にかけるのではなく、両方について考えることだと気づきました」と小川さん。
イタリアでドライフードの意味に気づいたように、異なる地域での体験が自分のローカル価値の再発見を促す。
「日本には異文化の視点を入れることで、イノベーションの原動力となる宝がちらばっています」と語る。
「なまり節ラー油」が示唆する範囲は広い。ぼくたちが「当たり前」と思っている価値を一つ一つ検証していくきっかけをつくってくれるのではないか、と期待している。
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ローカリゼーションマップとは? 異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。
安西洋之(あんざい ひろゆき) 上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)とフェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih