沿海部で働く地方出身の出稼ぎ労働者【拡大】
江蘇省が7月1日から最低賃金基準の引き上げを実施した。南京市や蘇州市などの第1類地区では月1320元(約2万1460円)が1480元へと10%超の引き上げ率となっている。
四川省や遼寧省でも引き上げを同時実施しており、これで(今年に入り)18の省・自治区・市で最低賃金基準の引き上げが行われたことになる。中国国営新華社通信が伝えた。
「国民生活の保障と改善」を合言葉に始まった最低賃金基準の引き上げ措置だが、その裏では、人手不足の常態化と政府が推奨する産業構造調整の加速が起きているという。
江蘇省の人事社会保障庁の関係者によると、「農業の繁忙期である現在、各地で人手不足が発生しているが、特に経済開発区の製造業や輸出加工企業では深刻な状況に陥っている」という。